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「ダラダラ過ごすこと」と「ムシャムシャ食べること」をこよなく愛す主婦の日記


by mayayan215
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「ハルとナツ」を観た

昨日で終わったNHKの5夜連続ドラマ「ハルとナツ」を観ました。
あらすじは長くなるので割愛させてください。
(↓公式HPをご参照ください)



「ハルとナツ」
http://www.nhk.or.jp/drama/harutonatsu/

いやぁ、ほんと、見ごたえのあるドラマでしたよ。
ブラジル移民のことって、ほとんど知らなかったけど、本当に本当に大変だったんだな。。。
海外で暮らすということは、当時の人にしてみたら、それはもう現代の人間が宇宙へ飛び出すようなものだったのじゃないかと。
まさに「未知への挑戦」だったのではないかと思います。
どこでも行けるどこでも住める現代にあっては、その苦労は計り知れません。

しかし、この現代にあっても、私にとっては、海外生活は未知の領域です。
私の家族で唯一の「海外生活経験者」は、実は、今年83才になる私の祖母です。
「早く親元から独立したかった」という理由で、18歳くらいのときにシンガポールに単身移り住み、ある企業のシンガポール支社で働いていたそうです。
戦局の悪化で帰国しましたが、「それ(戦局の悪化)がなかったらずっと住んでいたと思う。あの時は、日本よりシンガポールのほうがずっと良かった」と、今でも言っていたりします。

当時のシンガポールは日本の支配下ですから、ブラジルと違い、現地では日本人はなかなか良い暮らしができたようですが、独身女性だった祖母がホイホイ行けるほど気軽な場所ではなかったと思います。
しかし、「日本に未練はぜんぜんなかった」との祖母の言にあるように、空前絶後の不況で暗く不安定な日本より、海外に夢を見た人たちが、きっとたくさんいたんでしょうね。
ドラマに出てきたブラジル移民の人たちも、みな、日本では食っていけず、最後の希望であったブラジル移民にすべてを賭けた人たちばかり。
今の私たちが考える「海外移住」や「海外生活」に対する「夢」とは、質や重さが違う「夢」なような気がしました。

このドラマを観てあらためて実感したのが、昔(戦前とか戦中とか)は、『自分では本当にどうにもならないこと』っていうのが多かったな、ということ。
「ハルとナツ」だって、最初のすれ違いがもとで、70年もお互い音信不通になってしまうのです。
昔は、自分ではどうしようもできないことで人生が左右される、ということが、今よりもずっと多かったんでしょうね。
だからこそ、この頃の日本をテーマにドラマを作ると、私たちにはとても新鮮でドラマチックに映るのかもしれません。

今は、やろうと思えば、たいがいのことが出来る時代。
「自分ではどうにもできない・・・」と思っていても、本当は自分のやる気や個人的な利害の問題で、実際はキモチひとつでどうにでも出来ちゃったりするかもしれないです。
これを「幸せ」と思わねばバチがあたる・・・、そう思いました。
by mayayan215 | 2005-10-08 00:25 | 日常